モンステラを育てているのに思うように大きくならず、元気がないと感じたことはありませんか?観葉植物の中でも人気のモンステラですが、環境や育て方によっては成長が止まってしまうことがあります。「モンステラが大きくならない」と感じてこの記事にたどり着いた方も、多くが同じような悩みを抱えているはずです。
この記事では、モンステラが大きくならないときに考えられる原因を詳しく解説し、元気に育てるためのポイントを紹介していきます。例えば、成長を早めたいときの育て方の工夫や、新芽が出ない原因がどこにあるのか、小さい葉ばかりが出るときは切るべきなのかどうかなど、気になる点をわかりやすく取り上げています。
また、モンステラをもっと大きく育てたい方に向けて、巨大化させるためのコツや、反対に大きくなりすぎたときの対処法も解説。加えて、大きく育ちやすい種類の選び方や、よくある疑問への回答も盛り込みました。
モンステラを理想の姿に育てるためのヒントが詰まった内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
- モンステラが大きく育たない主な原因
- 小さい葉や新芽が出ないときの対処法
- 育てている品種による成長の違い
- 理想のサイズに育てるための具体的な育て方
モンステラが大きくならない原因を知ろう

- モンステラが大きくならない主な原因
- 小さい葉ばかりのときは切るべき?成長との関係
- モンステラの新芽が出ないのはどこが問題?
- 育てているモンステラの種類が原因かも?
- 大きくならないことでよくある質問まとめ
モンステラが大きくならない主な原因
モンステラが思うように大きく育たない背景には、いくつかの環境的・管理的な要因が絡んでいます。
まず注目すべきなのは「光量不足」です。モンステラは明るい場所を好む植物ですが、直射日光が苦手なため、室内の暗い場所に置かれてしまいがちです。これが成長の停滞を招く大きな要因です。カーテン越しの柔らかい光が入る窓際に置くと、光合成が促され成長が活発になります。
次に「鉢のサイズ」が適切でないケースです。鉢が小さすぎると根が十分に広がらず、栄養や水分を効率よく吸収できなくなります。逆に、大きすぎる鉢では水が溜まりやすく、根腐れのリスクが高まるため注意が必要です。
さらに「気温」と「湿度」も見逃せません。モンステラは高温多湿の環境を好みます。気温が低すぎる冬場や、空気が乾燥している状態では、成長が鈍化する傾向があります。
水やりの頻度や土の状態も影響します。水をやりすぎると根が弱り、逆に乾かしすぎると水分不足に陥ります。排水性と保水性のバランスがとれた土を使い、土の表面が乾いたタイミングで水を与えるのが基本です。
このように、モンステラの成長には「光・温度・湿度・鉢・土・水分管理」のすべてが関係しています。1つでも条件が合っていないと、思うようなサイズに育たない可能性があります。
小さい葉ばかりのときは切るべき?成長との関係

小さい葉ばかりが出てくる場合、そのまま放置するよりも、状況に応じて剪定したほうが成長を促す場合があります。
まず、小さい葉が出る原因としては、栄養が分散していることが考えられます。つまり、株全体が弱っていてエネルギーを集中できていない状態です。そうした場合、成長が止まっている小さい葉や元気のない葉を剪定することで、栄養を元気な部分に集中させやすくなります。
ただし、すべての小さい葉を切るのは逆効果です。葉が少なすぎると、光合成が不十分になり、かえって株全体が弱るおそれもあります。
以下のような葉は切る判断材料になります。
- 葉の色が薄く、黄ばみが見られる
- 葉が成長途中で止まり、明らかに他と比べてサイズが小さい
- 茎が細く、ぐったりしている
このような葉を適切に間引くことで、モンステラが本来持つ成長力を引き出しやすくなります。そこで、モンステラの間引きや剪定の具体的な手順については、以下の記事でも詳しく解説しています。
→モンステラの間引きで失敗しないコツと剪定後の正しい管理方法
また、剪定後は肥料を与えるなど、栄養管理も見直すとより効果的です。
剪定は植物にとってストレスになるため、切る時期や環境にも気を配る必要があります。できれば春から初夏の成長期に行いましょう。夏の猛暑や冬の寒い時期は避けたほうが安全です。
モンステラの新芽が出ないのはどこが問題?

新芽がなかなか出てこない場合は、モンステラが「成長スイッチ」を入れられない状態にあると考えられます。
このような現象の背景には、いくつかの原因が考えられますが、特に見落とされやすいのが「根の健康状態」です。根詰まりや根腐れが起きていると、モンステラは新しい成長を抑えてしまいます。鉢の底から根が出ていたり、水やり後に土がなかなか乾かない場合は、植え替えを検討するサインです。
また、栄養不足も見逃せません。長期間同じ土を使っていると、養分が枯渇してしまいます。特に新芽を伸ばすためには窒素分の多い肥料が必要ですが、必要以上に与えると逆効果になるため、用量を守ることが大切です。
他にも「置き場所」が影響している場合もあります。光が足りなければ新芽の成長が止まりやすくなりますし、エアコンの風が直接当たる場所では新芽が乾燥して傷みやすくなります。
さらに、モンステラの新芽は茎の節(ノード)から出るのが一般的です。観察しても節の部分が膨らんでこない場合は、光や温度などの環境条件が整っていない可能性が高いです。
これを解決するには、
- 鉢や土の見直し
- 肥料の適正管理
- 風通しと日当たりの調整
といった基本に立ち返ることが効果的です。すぐに結果が出るとは限りませんが、じっくりと整え直すことで、再び新芽が顔を出すことが期待できます。
育てているモンステラの種類が原因かも?
実は、モンステラの中には元々大きくなりにくい種類も存在します。品種によって成長スピードや葉のサイズは大きく異なるため、思っていたように育たない場合は「品種選び」の段階で方向性が違っていた可能性もあります。
例えば、モンステラ・アダンソニーは葉が小さめでツル状に伸びる特徴があります。一方で、モンステラ・デリシオーサは成長力が強く、葉がどんどん大きくなっていく傾向があります。もし、デリシオーサのような見た目を期待してアダンソニーを育てている場合、いつまで経っても理想の姿にはなりません。
こうした違いを見分けるには、葉の形や茎の太さ、葉の切れ込みなどを観察するのがポイントです。また、購入時のラベルや品種表示を再確認してみるのもよいでしょう。
これには、次のような対策が考えられます。
- これから新しく育てたい人は「大型になる品種」を選ぶ
- 現在の株が小型種なら、あえてコンパクトな楽しみ方に切り替える
- 大型品種への植え替えや株の入れ替えも検討する
このように考えると、モンステラが大きくならない問題は「育て方」だけでなく「選んだ種類」も見直す必要があるかもしれません。
大きくならないことでよくある質問まとめ
モンステラが大きくならないことに悩む方の中には、共通して抱きやすい疑問があります。ここでは、特によくある質問とその回答をまとめました。
- 肥料をたくさんあげれば大きくなりますか?
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過剰な肥料は根を傷めてしまうおそれがあります。特に化成肥料を大量に使うと、かえって成長が鈍ることもあるため、適量を守って与えることが大切です。
- 新しい葉が小さいのはなぜ?
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小さい葉が続く場合、日照不足や栄養分の偏りが原因になっていることがあります。室内の奥まった場所ではなく、自然光の入る明るい場所に移動させましょう。
- 成長期なのに変化が見られません
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気温や湿度の条件が満たされていない可能性があります。特に春先であっても、夜間の気温が低いと成長のスイッチが入りにくくなります。
- 土はそのままで問題ない?
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古い土をそのまま使い続けていると、通気性や栄養が劣化していることがあります。少なくとも1〜2年に一度は植え替えを行うのが理想です。
このように、よくある質問の多くは「栽培環境の基本」に関するものです。改めて日当たり、温度、水やり、肥料、土の状態を総合的に見直すことが、解決の近道となります。
モンステラが大きくならないときの育て方の工夫

- モンステラを早く成長させる方法とは
- モンステラを巨大化させたいときのポイント
- 大きくなりすぎたモンステラへの対応方法
- 大きくなる種類のモンステラを選ぶポイント
- 育て方を見直して理想のサイズに近づけよう
モンステラを早く成長させる方法とは

モンステラの成長を早めたいなら、「環境を整えること」と「正しい育成管理」が重要です。特別な肥料やテクニックに頼らなくても、基本的なポイントを押さえれば、自然と成長はスピードアップします。
まず注目したいのは「光の確保」です。モンステラは半日陰でも育つ植物ですが、早く大きくしたい場合はしっかりと光を確保する必要があります。レースカーテン越しの日光が安定して入る場所がベストです。
次に「肥料のタイミング」です。成長期(春〜秋)には、月1〜2回の頻度で液体肥料を与えると効果的です。ただし、成長期以外は控えるようにしましょう。肥料を与えるときは水やりと同時に行うと吸収がよくなります。
さらに、「温度と湿度」にも注意が必要です。最低でも20度以上の気温を保つと成長がスムーズになります。室内であれば加湿器やサーキュレーターを使い、環境を整えてあげましょう。
最後に、「定期的な葉のケア」も効果的です。葉にほこりがたまると光合成の効率が落ちてしまうため、ぬるま湯で軽く拭き取るなどの手入れを習慣にすることで、全体の活力が上がります。
このように、特別なことをするよりも、日々の環境管理を丁寧に続けることが、結果的に成長スピードを高めるポイントとなります。
モンステラを巨大化させたいときのポイント

モンステラを「インテリアの主役になるような存在感」に育てたいなら、ただ普通に育てるだけでは難しいかもしれません。植物本来のポテンシャルを引き出すには、環境と手入れのバランスが重要です。
まず必要なのは「広さのある鉢の使用」です。鉢が小さいと根の広がりが制限され、成長が止まってしまうことがあります。特に巨大化を目指す場合は、根詰まりしにくい余裕のあるサイズの鉢に植え替えておくと安心です。
次に意識したいのが「空間づくり」です。モンステラはツル性植物のため、上方向へ伸びるスペースが確保されているかどうかで成長の方向が決まってきます。室内であれば支柱やトレリスを活用し、成長方向を誘導する工夫が必要です。
気根の管理も、成長をサポートするうえで重要な要素です。気根の役割や正しい対処法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
→モンステラの気根はどうする?育て方のポイントと注意点
そして、「定期的な植え替え」と「適切な光量・栄養の補給」も忘れてはいけません。1〜2年ごとに用土を新しくし、観葉植物用の緩効性肥料を使うことで、より安定して大きくなりやすくなります。
このような要素を積み重ねることで、葉のサイズも株のボリュームもひと回り大きく育っていきます。植物に合わせた“器”を整えることが、巨大化への第一歩です。
大きくなりすぎたモンステラへの対応方法
一方で、モンステラが予想以上に成長しすぎてしまい、室内に収まりきらなくなることもあります。こうしたときは見た目や管理のしやすさを保つためにも「適切なコントロール」が必要です。
まず試したいのは「剪定」です。伸びすぎた茎や広がりすぎた葉をカットすることで、全体のバランスを整えることができます。剪定は春から初夏にかけてが最適です。
さらに「支柱の工夫」も効果的です。茎がだらりと垂れて場所を取る場合は、支柱で縦方向に固定すると見た目もスッキリします。このとき、曲がった茎を無理に矯正しないように注意しましょう。
また、「鉢のサイズをあえて小さめに保つ」という方法もあります。根が広がりすぎないことで成長にブレーキがかかり、サイズを抑えることが可能です。ただし、これはあくまで補助的な手段として使いましょう。
このように、モンステラが大きくなりすぎたときは「剪定・支柱・鉢の管理」をうまく組み合わせることで、無理なく調整していくことができます。
大きくなる種類のモンステラを選ぶポイント
これからモンステラを育てたいと考えている方にとって、「どの品種を選ぶか」は育てる楽しみを大きく左右するポイントです。特に大きな葉や存在感のある姿を求めているなら、選ぶ品種にも注目すべきです。
一般的に大型化しやすいのは「モンステラ・デリシオーサ」です。この品種は葉が深く切れ込み、1枚のサイズが50cm以上に育つこともあります。ゆっくりですが、確実に巨大化する傾向があります。
対して、「モンステラ・アダンソニー」や「モンステラ・シルテペカナ」はややコンパクトに育ちます。葉も薄く、ツル性が強いため壁掛けや吊り下げスタイルに向いています。
選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 葉のサイズや形で成長後のイメージを把握する
- ツル性か直立型かで置き場所との相性を考える
- 園芸店や通販の説明文で「最大サイズ」や「育て方の特徴」を確認する
このように、ただ見た目で選ぶのではなく「どう育つか」に目を向けることが、理想のモンステラを手に入れる第一歩になります。
育て方を見直して理想のサイズに近づけよう
モンステラがなかなか理想のサイズに育たないと感じたとき、意外と見落としがちなのが「日々の育て方」です。基本的なケアの質を上げるだけでも、植物の反応が変わってくることがあります。
最初に見直すべきは「光の取り入れ方」です。明るさが足りない環境では光合成が十分に行われず、葉が小さくなりやすいです。特にカーテン越しの柔らかい光が長時間当たるような場所に置くと、自然な形で成長が促されます。
また、「水やりのタイミング」も重要です。表面が乾いたらたっぷりと水を与えることを基本とし、常に湿っている状態は避けましょう。根が呼吸できる環境が整うことで、全体の元気も保たれやすくなります。
元気がない、うなだれてしまうといったトラブルの対処法については、以下の記事でも詳しく解説しています。
→モンステラがうなだれる原因と対策とは!元気を取り戻す方法を解説
他にも、以下のポイントを見直してみましょう。
- 定期的な葉の拭き取りで光合成効率を上げる
- 土の通気性と排水性を高めるための配合を検討する
- 肥料をあげすぎない(適切な頻度と量を守る)
このように、「特別な対策」ではなく「日々の基本的なケア」に注目していくことが、結果として理想のサイズに近づける最も現実的なアプローチとなります。
まとめ:モンステラが大きくならないときに見直すべきポイント
この記事のポイントをまとめます。
- 日光が足りないと成長が鈍くなる
- 鉢のサイズが適切でないと根が広がらない
- 水やりの頻度が間違っていると根が弱る
- 空気の乾燥は成長停滞の原因になる
- 冬の低温環境では新芽が出にくくなる
- 小さい葉を適度に剪定すると栄養が集中する
- 黄ばみや元気のない葉は剪定の対象になる
- 節のふくらみがないと新芽は出にくい
- 古い土のままでは養分が不足する
- 鉢底から根が見えたら植え替えのサイン
- アダンソニーなどは大型化しにくい品種
- 品種により葉のサイズや形が異なる
- 肥料は適量でなければ逆効果になる
- 支柱を使って縦方向に成長を促すと良い
- 葉にほこりが溜まると光合成効率が落ちる
今回ご紹介した内容のほかにも、モンステラを元気に育てるための情報をまとめた記事があります。記事内では取り上げきれなかったテーマも含まれていますので、気になる方はあわせてご覧ください。